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歯科コラム

2026-07-27

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ホワイトニングの種類って何が違うの?歯科医師が仕組みから比べます

市販のホワイトニングアイテムをいろいろ試してみたけれど、思ったほど白くならなかった——そんな経験をお持ちの方は、少なくないと思います。実は、その「物足りなさ」には、日本の規制や薬剤の仕組みにかかわる明確な理由があります。このコラムでは、オフィスホワイトニング・ホームホワイトニング・市販品の仕組みと効果の違いを歯科医師の立場から整理します。選択肢を一度きちんと把握してから、自分に合った方法を選んでいただければと思います。

「白い歯にしたい」——広島市内でもホワイトニング相談が増えている背景

審美への関心が高まっている

近年、歯の見た目に関する意識は確実に変化しています。矢野経済研究所が2024〜2025年に実施した調査では、審美歯科で興味のある治療として「ホワイトニング」が68.4%と過半数を超え、実際に行った治療としても57.6%で第1位となっています。ビジネスの場や就職活動など、人と向き合う機会が多い若い世代を中心に、笑顔の印象を整えたいというニーズが広まっています。

広島駅周辺の再開発や南区・段原エリアの人口増加にともない、当院にもホワイトニングについてのご相談が増えています。「仕事の前に白くしておきたい」「結婚式やイベントに向けて準備したい」といったご要望は、幅広い年代からいただきます。

「なぜ白くなるの?」を知ることが選択の第一歩

ホワイトニングには複数の方法があり、それぞれに仕組みも効果の出方も異なります。広い意味でのホワイトニングは、茶渋やタールなどの歯の表面に沈着した色素を除去したり、いろいろな原因で変色した歯を白くすることと定義でき、その中には市販の歯磨剤を家庭で用いるものから、歯科医院で行う処置まで多くの処置が含まれます。

ひとくちに「ホワイトニング」と言っても、薬剤の種類・濃度・使用環境はまったく異なります。まずその違いを正確に理解することが、満足のいく結果につながる第一歩です。

歯の変色には「向く方法・向かない方法」がある

漂白法には適応症と非適応症があって万能的な処置法ではありません。変色した歯を白くするための1手段ですので、症例によっては他の方法に委ねなくてはならないこともあります。また、金属製の詰め物や被せ物は漂白で白くすることはできません。さらに妊娠中・授乳中の女性は、胎児や乳児への漂白剤の影響が確認されていないため、その時期は避けた方が良いでしょう。

どのホワイトニングが自分の口腔状態に合っているかは、事前の診査・診断なしには判断できません。当院では、個室カウンセリングルームにて、お口の状態を確認したうえでご提案しています。

そもそもホワイトニングはどういう仕組みで歯を白くするの?

歯が黄ばむ理由

健常歯は、エナメル質が透明性を持つため、その内側にある象牙質の表層が透視され、歯は淡黄白色に見えます。この象牙質はもともと黄みがかった色をしており、加齢とともにエナメル質が薄くなることで黄ばんで見えやすくなります。コーヒー・紅茶・赤ワインなどの着色成分が歯の表面に付着・浸透することも、変色の大きな原因のひとつです。

漂白の主成分は「過酸化水素」と「過酸化尿素」

狭い意味でのホワイトニングは、歯を削らずに漂白剤(主に過酸化水素)で化学的に白くするブリーチあるいはブリーチングのことを指します。

歯科医院で使われるホワイトニング剤の主成分は、オフィスホワイトニングでは過酸化水素、ホームホワイトニングでは過酸化尿素です。ホームブリーチに用いられる10%過酸化尿素ゲルは、漂白用トレーに入れて歯に被せると過酸化尿素が徐々に分解して低濃度の過酸化水素が発生します。つまり、最終的にホワイトニング効果を発揮するのはいずれも過酸化水素です。

歯の内部の色素を分解するメカニズム

過酸化水素が歯に作用すると、酸化反応によって活性酸素が発生し、エナメル質の内部まで浸透して色素(有機物)を分解していきます。これが、歯の削らない漂白の仕組みです。

いずれの漂白法においても多少の後戻りを生じる可能性がありますので、白さを維持するためには定期的に歯科を受診して、チェックとクリーニング、そして必要に応じて再漂白を受けることが大切です。

また、過酸化水素を用いた歯面漂白材は医療機器として規制されています。過酸化物を用いた歯面漂白材については、歯科医師による口腔内の診査・診断が必要な医療機器と位置づけられており、自己判断で高濃度の薬剤を使用することはできません。当院では、使用する薬剤の種類・濃度を口腔内の状態に応じて選択しています。

オフィスホワイトニング:即効性を求める方に向いている理由と注意点

歯科医院で行うホワイトニングとは

オフィスホワイトニング(院内漂白)は、歯科医師または歯科衛生士が高濃度の薬剤を使用して行うホワイトニングです。診療室内で行われる漂白処置法で、過酸化水素を含む漂白剤のペーストを歯面に塗って光線を照射します。1回の所要時間は約1時間程度で、通常3〜6回の通院が必要です。

当院のオフィスホワイトニングでは、施術前にお口の状態を確認し、歯肉への影響を抑えるための保護処置を行ったうえで薬剤を塗布します。「結婚式が来月ある」「就職活動中で早く白くしたい」といった方には、短期間で変化を実感できる点でご相談いただくことの多い方法です。

向いている人・注意が必要な人

項目 内容
向いている方 短期間で結果を出したい方、通院のタイミングを合わせやすい方
注意が必要な方 知覚過敏がある方、虫歯・歯周病が未治療の方、妊娠・授乳中の方
持続期間の目安 個人差があり、食習慣・メンテナンスの有無によって異なります

オフィスブリーチは短時間で白くする処置ですので、漂白効果・後戻りともに個人差が大きいのが特徴です。

知覚過敏について

多少知覚過敏を生じることがありますが、通常一時的なものであまり心配することはありません。ただし知覚過敏が強く出てしまった場合には先生に相談して適切な処置をしてもらうと良いでしょう。

ホワイトニング(歯の漂白)治療によって、一時的に軽度の知覚過敏が起きることがあります。歯に染みを感じた場合はご遠慮なくお申し付けください。薬剤の種類の変更や、施術間隔の調整といった対応が可能です。

ホームホワイトニング・市販品:じっくり白くしたい方の選択肢

ホームホワイトニング(歯科医院処方)の特徴

ホームホワイトニングは、歯科医院で歯型を採りオーダーメイドのマウスピース(トレー)を作成し、自宅でホワイトニングジェルを填入して装着する方法です。

一日2時間のトレー装着を2週間続けるのが基本ですが、効果の予知性が高く、作用がマイルドで透明感のある自然な白さが得られます。また、オフィスブリーチに比べると後戻りも少ないのが特徴です。

副次的な効果として、プラークの付着抑制、う蝕の原因となる細菌数の減少、歯周ポケットの減少などが報告されています。

白さの変化を感じるまで2〜3週間程度かかるため、即効性よりも自然な仕上がりと持続を重視する方に向いています。当院では、ご希望に応じてオフィスとホームを組み合わせたデュアルホワイトニングのご相談にも対応しています。

市販品(ホワイトニング歯磨き粉・シートなど)の限界

薬局やドラッグストアで購入できるホワイトニング系アイテムには、歯磨き粉・ホワイトニングシート・マウスウォッシュなどがあります。ただし、過酸化物を用いた歯面漂白材については歯科医師による診査・診断が必要な医療機器であるため、高濃度の漂白成分を含むものは市販されていません。

厚生労働省が2023年4月に公表した「歯科用漂白材等審査ガイドライン」[1]においても、過酸化水素濃度が6.0%を超えるものは毒劇物取締法の対象となることが明記されており、一般向け市販品はこの基準より低い濃度に抑えられています。

市販品の多くは、研磨剤によって歯の表面の色素汚れを物理的に落とす仕組みです。歯の内部まで浸透する漂白作用は持たないため、「白さの上限」が歯科医院の処置と比べると低くなります。期待した効果が得られなかった場合は、一度歯科医院での診査をご検討ください。

3つの方法の比較まとめ

種別 薬剤 効果の即効性 持続性 費用目安
オフィスホワイトニング 高濃度過酸化水素(医院処置) 高い 個人差あり 自費診療(医院によって異なる)
ホームホワイトニング 過酸化尿素(医院処方) 緩やか 比較的長め 自費診療(トレー作成費含む)
市販品 研磨剤・低濃度成分 限定的 短期的 数百〜数千円

※ホワイトニングはすべて保険適用外(自由診療)です。費用については、当院では初診時のカウンセリングにてご説明しています。

ホワイトニングに向かない歯・注意すべきケース

適応を確認してから始めることが大切

乳幼児期に服用した薬・テトラサイクリンが原因で生じる濃い変色は、有髄歯漂白の難症例です。また、自分の歯でも金属イオンで変色した場合には漂白は不可能です。

ホワイトニングは天然の歯にのみ効果があります。セラミック・レジン・金属の詰め物や被せ物は漂白で色が変わらないため、被せ物が多い方は施術前にどの歯に対して行うかを整理する必要があります。

口腔内の健康が整っていることが前提

虫歯や歯周病が残ったままの状態でホワイトニングを行うと、薬剤が患部に刺激を与えるリスクがあります。当院では、ホワイトニング前に必ず口腔内の診査を実施し、必要であれば治療を先に行っていただくようご案内しています。

これは「未来を見据えた歯科医療」を診療理念とする当院の考え方にも一致しています。見た目の改善だけを急ぐのではなく、まず口腔内を健康な状態に整えることが、長く白さを維持することにもつながります。

セカンドオピニオンとしてのご相談も可能

「他院でホワイトニングを断られた」「どの方法が自分に合うか判断してほしい」という方には、当院のセカンドオピニオン対応をご利用いただけます。マイクロスコープの画像を用いながら口腔内の状態を丁寧に確認し、治療の選択肢をご提示します。

まとめ

  • ホワイトニングの仕組みは「過酸化水素による色素の化学的分解」。歯を削らずに内部の黄ばみに働きかける点が、研磨系の市販品とは根本的に異なります。
  • オフィスホワイトニングは即効性が高い反面、後戻りの個人差も大きい。短期間で変化を求める方に向いており、知覚過敏が一時的に生じる場合があります。
  • ホームホワイトニングは自然な白さと持続性を重視する方向き。医院処方のマウスピース(トレー)と過酸化尿素ジェルを組み合わせて、2週間程度かけてじっくり白くします。
  • 市販品(ホワイトニング歯磨き粉など)は研磨剤による着色除去が主体。日本国内では漂白成分の配合に規制があるため、歯科医院の処置とは効果の上限が異なります。
  • 適応の確認が最重要。虫歯・歯周病が未治療の場合や、詰め物・被せ物が多い場合は、事前の診査なしに始めることはおすすめできません。

「どのホワイトニングが自分に合っているかわからない」という方は、段原エール歯科・矯正歯科の個室カウンセリングルームでお気軽にご相談ください。お口の状態を確認したうえで、オフィス・ホーム・デュアルそれぞれの選択肢をご説明します。広島市南区段原、段原中央バス停から徒歩2分。平日・土曜診療対応、24時間WEB予約が可能です。お電話(082-207-1500)でのご予約も承っています。

参考文献

[1] 厚生労働省「歯科用漂白材等審査ガイドラインについて(令和05年04月21日薬生機審発第421001号)」mhlw.go.jp

[2] 日本歯科医師会 テーマパーク8020「ホワイトニング」jda.or.jp

[3] 日本歯科医師会 テーマパーク8020「歯の形・数・色、歯肉の色の異常」jda.or.jp

[4] 日本歯科医師会 テーマパーク8020「知覚過敏」jda.or.jp

[5] 関東信越厚生局「歯面ホワイトニング剤(過酸化物)に関する照会事例」kouseikyoku.mhlw.go.jp

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当院について

段原エール歯科・矯正歯科

段原エール歯科・矯正歯科は、一度の治療だけでなくその先の未来まで見据えた歯科医療を大切にしています。再治療を繰り返さないための「原因への対応」と、治療後の良い状態を長く保つ「メンテナンス」を診療の柱とし、地域の皆さまのお口の健康を末長くサポートいたします。

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